トムとジェリーについて
- 加藤康弘
- 2021年4月10日
- 読了時間: 3分
更新日:2021年4月15日
暗いニュースの多い昨今、たまには心から笑えるアニメの話題を1つ。
ご存じ「トムとジェリー」です。わたしが一番、好きなアニメの1つですね。
実写版の映画が公開間近ということで話題になっていますが、もうこのアニメを愛してやまない人って、多いのではないでしょうか?
「トムとジェリー」は、多くのアニメーターによって製作されていますが、わたしはやはり一番初期の、ウィリアム・ハンナとジョセフ・バーベラが創作した作品の数々が好きですね。
子どもの頃は、夢中になって観ていました。最初は大きい猫のトムが、小さいネズミのジェリーを苛め、やがてジェリーのトリッキーな反撃が始まり、最後はトムがやっつけられて終わる…という御馴染のパターン。でもそれが何度見ても面白いのですね。
最近ではyoutubeでも、「トムとジェリー」は視聴できるものですから、久々に観たのですが、いや大人になってから観ても面白いものは面白い。むしろ大人になり、創作活動に携わるようになったから今だからこそ、このアニメの奥深さを改めて認識した次第です。
アメリカを代表するこのアニメはなぜ、これほど多くの人に愛され、そして何度観ても観飽きることのない面白さがあるのでしょうか?わたしなりに考察してみました。
まず、なんといってもトムとジェリーの表情が非常に豊か、そしてオーバーリアクションでありながら、誰でも「ああ、あるある(笑)」「わかる、わかるわ(笑)」というシチュエーションで、2人(2匹?)がその喜怒哀楽を素直に表現しているということ。
トムがジェリーをやっつけるために悪だくみをする時の表情とか、もう最高ですね。
ジェリーの堪忍袋の緒が切れてトムに怒る時の表情とかもいいし、軽快な音楽に合わせて、能天気に散歩している時の2人の顔も、個人的には好きです。
そしてジェリーのいたずらでトムが痛い目を見て、「アー!」と叫ぶのも定番ですね。
そんな感じでドタバタ仲良く(?)喧嘩するトムとジェリーですが、豊かに表情を変化させるこの2人って、あざとさがなく、本当にかわいいのです。
動物なのに人間以上に人間的、この2人から伝わる親近感はハンパないですね。
また笑いのツボやストーリーの組み立ては、実に見事。
クライマックスにきれいに収斂されていくストーリーは、神がかり的にテンポがよく、まさに脚本のお手本を見るかのようです。
半世紀も前のアニメであるにも関わらず、作家として学ぶことは多いですね。そう考えれば、ウィリアム・ハンナとジョセフ・バーベラ両氏は、本当に優れたアニメーターでした。
コロナやミャンマーの問題等、わたしにとって頭の痛い日々が続いていますが、「トムとジェリー」に癒され笑わされ、なんとか救われています。

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