ブルース・リーについて
- 加藤康弘
- 2020年12月30日
- 読了時間: 2分
更新日:2021年9月29日
2020年もあとわずかとなりましたが、今年はブルース・リーの生誕80周年だそうです。
中国人の民族としての誇りやその文化、そして地位向上のために闘ったブルース・リー。
彼の志は一言では語れませんが、その情念は今もスクリーンを通じて胸を打ち、観る者の魂を揺さぶり続けています。
ブルース・リーの武術家、そして俳優としての潜在能力を知らしめた、記念すべき主演映画の第1作「ドラゴン危機一発」。人間たちの中に混ざる一匹の虎、ブルース・リーの超然とした姿がそこにあります。
民族的な恨みや憎しみ、怒りを体現し、その凄まじい迫力がスクリーンより迫る「ドラゴン怒りの鉄拳」。リーの代名詞であるヌンチャクとあの怪鳥音がまさに炸裂し、リーの人気を絶大なものとした「ドラゴンへの道」。
この2作品は、ブルース・リーが人種の壁を乗り越えるべく、偉大なる「道」を往く者として体現せしめた非常に重要な作品でした。
そして彼の集大成的作品「燃えよドラゴン」。
オープニングのサモ・ハン・キンポーを相手取った、総合格闘技の原型ともいうべきスパーリングシーン、リーの情念が炸裂したオハラとの死闘、そして歴史的名言「考えるな!感じろ!」…。
数々の名シーンを通じて、リーが本当に残したかったメッセージ、そしてテーマ。
それは一貫して、理不尽な社会や体制に対する「怒り」なのだと自分は考えています。
偉大な武術家の遺した名画は、人間の本質的な生き様を示し、まさに人類の遺産でもあります。

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