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三国志演義について

更新日:2021年1月17日

 吉川栄治先生の傑作「三国志」のさらに元となっているのは、中国は明の時代に羅貫中によって書かれた「三国志演義」です。

 もう語るまでもありませんね。日本に卑弥呼がいた時代、中国が魏、呉、蜀の三国に分かれ、天下を争う様を描いたご存じ歴史大作です。

 現代においても映画や漫画、小説など様々なコンテンツに展開し根強い人気があります。

「三国志演義」は歴史書である「三国志」を踏襲した小説ですから、当然実在した人物は(脚色はあるにせよ)リアルに描かれ、おなじみの劉備、諸葛亮、関羽、張飛、趙雲、そして敵役の曹操…などなど、個性豊かな登場人物が物語を織りなしていきます。

 まさにキャラクターの宝庫。彼らは己の知恵や武勇を競うかの如く、その限りを尽くしていくのですが、特に諸葛亮に代表される軍師たちの計略や采配、そして騙しあいなどは、そのシビアな戦国の世をエンターテイメント性豊かに彩ります。

 また史実の「三国志」と、物語としての「演義」、その違いを楽しむのも醍醐味の1つですね。

 例として「演義」ではヒーローの劉備ですが、史実ではその実像はかなり違います。曹操に攻め込まれた時、妻や子を置いて逃げてしまうなど、非常に情けない性格の人だったようです。

また三国志のクライマックス「赤壁の戦い」においては、諸葛亮の活躍が描かれている「演義」ですが、実際に魏を相手取ったのは孫権や周愉の呉。指揮をとった周愉の活躍があったからこそ勝てたのに、何もしていなかった諸葛亮のいいとこ取りだけが目立つ「演義」。

 まあこの違いは歴史的な背景が複雑にあって、話せば長くなるのですが(三国志マニアには語るまでもない?)歴史的人物や歴史的闘いの様々な側面を垣間見て、楽しむのもいいですね。




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著者 加藤康弘プロフィール

1972年生まれ。愛知県幡豆町(現西尾市)出身◆高校時代より小説を書き始める。民主文学会に所属し多数の作品を生む。代表作「黄金の国」(民主文学2014年5月号掲載)◆2007年愛知県吉良町(現西尾市)町議会議員当選。1期務める◆空手道豊空会初段◆在日朝鮮人やビルマ民主化運動の活動家など多くの外国人を取材し交流をもつ。

推薦 浅尾大輔プロフィール

1970年生まれ。愛知県新城市出身1995年、第1回民主文学新人賞に応募、小説「ラウンド・ツウ」が佳作入賞。1997年、小説「ボンネットバス」で第1回伊豆文学賞優秀賞受賞2003年、小説「家畜の朝」が第35回新潮新人賞を受賞する評論家大澤信亮や画家増山麗奈らとともに、かもがわ出版から雑誌『ロスジェネ』を発行、2010年の終刊まで編集長をつとめる主な著書に「ブルーシート」など。

                 

 

新潟県出身横浜市立大学を経てフジテレビに入社「FNN朝駆け第一報!」のお天気コーナーでアナウンサーデビュー。「おめざめ天気予報」、「あなたの東京」など、数々の番組を担当。フジテレビの基本提供アナウンス「この番組はご覧のスポンサーの提供でお送りします」もナレーション。スポーツ記者や女性として初のプロ野球中継アナウンサーもつとめた現在は(株)シグマ・セブンに所属。舞台に上がりながら、youtubeチャンネル「菊池家リビングシアター」で太宰治や森鴎外など、数々の短編を朗読劇で配信。

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松井みどりプロフィール 

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