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三浦建太郎氏の逝去と、その代表作「ベルセルク」について

ダークファンタジーの代名詞「ベルセルク」。

この大人気漫画の作者、三浦建太郎氏が先月亡くなられていたことを、恥ずかしながらつい先日知りました。享年54歳であったそうです。

「ベルセルク」といえば、中世ヨーロッパを思わせる異世界を舞台に、巨大な剣を担いだ戦士ガッツの復讐の物語。その緻密な作画で圧倒的なまでにダークな世界観を構築し、世界中のファンを魅了し続けてきました。その圧巻の物語は世界の多くの漫画家やゲームクリエーターに影響を与えたと言われています。

 1989年に連載を開始したこの作品は、単行本で40巻まで刊行、世界数十か国で読まれ、累計発行部数は全世界で5000万部を超えます。テレビアニメ化や映画化、ゲーム化もされ、海外でも様々な媒体を通してその作品世界は表現されてきました。

この漫画の魅力を語ればきりがありません。

その読む者の胸を鷲掴みにする、嵐のような作画とストーリー展開。その続きがもう読めなくなると思うと、一抹の寂しさも覚えます。

 1つ言えることは、薄幸の主人公ガッツの激しい生き様が、閉塞した現実世界に対する、「今」を生きる世界中の若者たちのやるせない気持ちや、持っていき場のない怒りや悲しみを代弁していること。そこに「ベルセルク」が世界を魅了し、愛され続けてきた秘訣があるのではないでしょうか?

 これほどの世界観を描ける漫画家は、今後なかなか現れないでしょう。

 遅ればせながら、あらためて作者三浦建太郎氏のご冥福をお祈り申し上げ、この投稿文をもって捧げたいと思います。


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著者 加藤康弘プロフィール

1972年生まれ。愛知県幡豆町(現西尾市)出身◆高校時代より小説を書き始める。民主文学会に所属し多数の作品を生む。代表作「黄金の国」(民主文学2014年5月号掲載)◆2007年愛知県吉良町(現西尾市)町議会議員当選。1期務める◆空手道豊空会初段◆在日朝鮮人やビルマ民主化運動の活動家など多くの外国人を取材し交流をもつ。

推薦 浅尾大輔プロフィール

1970年生まれ。愛知県新城市出身1995年、第1回民主文学新人賞に応募、小説「ラウンド・ツウ」が佳作入賞。1997年、小説「ボンネットバス」で第1回伊豆文学賞優秀賞受賞2003年、小説「家畜の朝」が第35回新潮新人賞を受賞する評論家大澤信亮や画家増山麗奈らとともに、かもがわ出版から雑誌『ロスジェネ』を発行、2010年の終刊まで編集長をつとめる主な著書に「ブルーシート」など。

                 

 

新潟県出身横浜市立大学を経てフジテレビに入社「FNN朝駆け第一報!」のお天気コーナーでアナウンサーデビュー。「おめざめ天気予報」、「あなたの東京」など、数々の番組を担当。フジテレビの基本提供アナウンス「この番組はご覧のスポンサーの提供でお送りします」もナレーション。スポーツ記者や女性として初のプロ野球中継アナウンサーもつとめた現在は(株)シグマ・セブンに所属。舞台に上がりながら、youtubeチャンネル「菊池家リビングシアター」で太宰治や森鴎外など、数々の短編を朗読劇で配信。

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松井みどりプロフィール 

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